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横沢入には近隣の丘陵地には見られない生き物が棲んでいる。ここの生物相は里山一般では片づけられないものがある。《ヤマトセンブリ》《ヤマサナエ》《ホトケドジョウ》《イチモンジヒメヨトウ》《ヘイケボタル》等
【連絡先】 0428−22−3874 久保田 繁男
関連HP
横沢入 里山管理市民協議会
東京の里山 横沢入通信















































































































 横   沢   入 

(久保田)

この間の活動と経過 前号ニュース(9/9発行)以降の市民協議会関係及び西多摩自然フォーラムの湿地保全活動のみ

9/11●市民協議会定例会議

(1)共同作業関係    実施した作業の総括と今後の予定の検討

(2)ホタル調査の報告

    今年の調査結果の報告と分析。ゲンジは昨年の半分以下、ヘイケは渇水のために止水域が干上がって大きく減少した昨年並み。この原因について考察。@今年は調査日の気温が低く、むしむしする感じがなかったこと、A5月下旬〜6月上旬に大雨が降り、蛹化場所が冠水して死亡、B中央湿地が街の明かりで明るくなり、生息場所が変化、等の要因が指摘された。

    調査結果と分析は、市民協議会通信10月発行号に掲載することとした。

(3)その他

  @市民協議会通信10/1発行号の検討

  A本流に造られ残っている堰について

9/20●市民協議会共同作業(中央南側湿地の草刈) 午後は水生生物調査

       午前は中央南側湿地の草刈。午後は中央南側A湿地と中央南側段下5湿地の水生生物調査。段下湿地にヨツボシトンボが確認されたのが注目される。参加者9名(うち西多摩自然フォーラム1名)。

9/20・23・28●市民協議会共同作業(移動式炭化炉1900型での第5回炭焼き)

       9/20 炭材の窯詰め 参加者8名(うち西多摩自然フォーラム2名)

9/23 炭焼き 5:00火入れ、14:15窯止め。所要時間9時間15分で大きく短縮できた。参加者3名(うち西多摩自然フォーラム3名)。

   9/28 炭出し 炭178kg、くず炭62s。未炭化はほとんど無し。参加者5名(うち西多摩自然フォーラム3名)。

9/28●市民協議会共同作業(田んぼのカヤネズミ球巣調査)

      そろそろタンボの会の稲刈りが始まるので、その前に田んぼ内のみの調査。参加者2名(うち西多摩自然フォーラム1名)。

10/9●市民協議会定例会議

(1)共同作業関係    実施した作業の総括と今後の予定の検討

(2)共同作業以外の作業の報告

    アライグマ捕獲調査や十字路北東湿地の草刈等。

(3)市民協議会通信10月発行号の確認

(4)その他

10/18●市民協議会共同作業(下ノ川       次号ニュースで報告。


 横   沢   入 

(久保田)

この間の活動と経過 前号ニュース(7/23発行)以降の市民協議会関係及び西多摩自然フォーラムの保全活動のみ

7/25●市民協議会定例会議

(1)共同作業関係

    7/20共同作業、7/13〜15炭焼きの総括と、8/17共同作業の検討

(2)7/26ホタル調査体制の検討、その他

7/26●第7回ホタル調査(市民協議会主催)

      最終回の調査。既にゲンジボタルはごく僅か。ヘイケもピークを超えて減少。

8/ 8●市民協議会定例会議

(1)共同作業関係

    8/17共同作業、9月の炭焼き、9/21共同作業の検討

(2)アライグマ捕獲調査の報告

(3)中央水路に設置された堰についての意見交換、その他

8/17●市民協議会共同作業(オオブタクサ刈取り)

      外来植物駆除として10年前から続けている活動。6月の抜取り洩れを開花結実前に刈り取る作業。峠=36本、上流部=52本、中流部=42本、下流部左岸=89本、下流部右岸=198本、合計417本を刈り取る。昨年より58本の減少。10年前に比べれば1/10以下に減っているが、とはいえしぶとい。シードバンク(埋土種子)が発芽しなくなるまで我慢くらべ。猛暑のなか参加者8名(うち西多摩自然フォーラム2名)。

8/25●宮田東沢湿地整備(西多摩自然フォーラム湿地整備活動)

      木製ハーフコーン型魚道設置箇所の上下二面の水田跡地が、西多摩自然フォーラムが保全活動を担当するエリア。ヘイケボタル等の安定した生息環境維持が課題。開放水面確保が作業の目標。既に五十嵐さんが刈払機で草刈を完了していて、その刈草処理。この日は天気予報どおりに朝から雨。中止にするかどうかは現地判断としているので、とりあえず横沢入に向かう。集合時間の10:00には雨もぽつぽつ状態で作業が可能な状態。集合した久保田・中川の2名で作業を行うことにする。作業開始後は雨も止み、11:30で作業完了。枯草搬出後に出来た水面では、早速シオカラトンボが産卵していた。

9/ 8●草堂入口湿地整備(西多摩自然フォーラム湿地整備活動)

      事前に五十嵐さんが草刈実施済。この日、生物部会定例活動参加者の協力を得て、刈った草の整理。拠点施設のすぐ先で目立つ場所なので気になっていた場所。次は下部の水洩れ箇所の修復による貯水機能の復活・

ところが、それ以上の問題がある。富田ノ入水系は水路の掘れがひどいため、大雨が降ると水が水路に集中して川床はますます掘れて湿地面には水が回らず、雨が降らないと水路に水が無くなってしまう。上流部を何とかしないと中央南側湿地全体の危機。










 横   沢   入 

(久保田)

この間の活動と経過 前号ニュース(5/28発行)以降の市民協議会関係及び西多摩自然フォーラムの保全活動のみ

 

5/28●横沢入外来鳥獣対策会議

      東京都主催の会議。横沢入のアライグマ対策は2010年度から始まり、昨年度は横沢入に関わるボランティアの協力による捕獲体制が試行された。しかし、継続して参加するボランティアの人数が少なかった。今年度は、事業開始前から問題意識を共有し参加者の拡充を図る目的で開催された。

      出席は、東京都多摩環境事務所、都アライグマ対策の受託業者ゼフィルス、市民協議会、西多摩自然フォーラム(川上・佐久間)、日本獣医生命科学大学生、横沢入タンボの会、あきる野市環境政策課、同環境委員会自然環境調査部会、あきる野レンジャー、都レンジャー、地域のアライグマ対策協力者の計18名。

      「昨年度捕獲事業の報告と課題」が提起され、意見交換が行われた。近くに住む人たちの箱罠見廻り体制の強化が課題である。

6/ 9●市民協議会共同作業(ホタル調査コースの草刈)

      614日から始まる今年度のホタル調査に向けて、調査ルートの草刈。市民協議会8名(うち西多摩自然フォーラム1名)に加えて、昭和第一学園高校環境研究部の生徒・先生6名が参加。昭和第一学園の高校生諸君には、大鎌による草刈と使用後の鎌砥ぎも体験してもらった。

6/13●市民協議会定例会議

(1)共同作業関係

    6/9共同作業の総括と、6/15、7/20共同作業の検討

(2)市民協議会主催で行う炭焼きの日程調整

(3)横沢入外来鳥獣対策会議(5/28)の報告

(4)ホタル調査体制の検討、その他

6/14●第1回ホタル調査

6/15●市民協議会共同作業(オオブタクサ抜取り)

      在来植生を守るための外来植物駆除として10年前から続けている活動。6月にまだ小さい株を抜き、8月の開花結実前に抜残しを刈り払う作業を継続している。この作業を開始する前には各所に大群落があったが年々少なくなり、この時期の抜取本数は最近では、2010=2475本、2011=1369本、2012=541本と減ってきた。今年は更に減るかと期待していたが、結果は、峠=18(25)、上流部=88(133)、中流部=192(210)、下流部右岸=118(132)、下流部左岸=186(41)の計602本。( )内は昨年の数字。

      昨年完璧に抜取・刈取をした場所でも今年も有ったりと埋土種子は手強い。埋土種子が発芽しなくなるまで根気よく作業を継続するしかない。1年でも手抜きすれば元の木阿弥。

      午後は初めての試みのカナムグラ抜取駆除。外来植物ではないが、蔓延ると他の植物は入り込めない。遊砂池周辺で実施。とんでもない量。参加者11名(うち西多摩自然フォーラム2名)。

6/18〜26●アライグマ捕獲調査(東京都の事業)への協力

      箱罠設置、毎日の箱罠見廻り、箱罠閉鎖。成果はアライグマ2♂、ハクビシン1♀。この季節にも周辺からアライグマが侵入していることが明らかになった。

6/24●第2回ホタル調査(6/21雨天中止延期分)

6/27●市民協議会定例会議

(1)共同作業関係

    6/15共同作業の総括と、7/20共同作業の検討

(2)7/13〜15炭焼き準備の検討

(3)ホタル調査体制の検討

(4)横沢入運営協議会(6/28開催)に向けての意見交換、その他

6/28●横沢入運営協議会

       例年は3月に運営協議会が開催され、各団体から提出された次年度の保全活動計画が協議されるが、多摩環境事務所の都合で3月の運営協議会が実施できなかった。このため、今回の2013年度第1回運営協議会で、各団体の今年度活動計画の協議が行われた。

@タンボの会、A市民協議会、B西多摩自然フォーラム、C伊奈石の会、Dグリーンシップアクション、Eアライグマ対策、Fホタル対応、について提案され協議された。イノシシ対策の電気柵設置と立入禁止の範囲、田んぼに水を入れるための堰止めの取扱い、イノシシ対策として提案された宮田東沢山裾のササ藪刈払いの効果等について意見が交わされ、判断は横沢入の管理責任者である多摩環境事務所に委ねられた。

西多摩自然フォーラムは、@草堂入口と宮田東沢の湿地整備、A草堂ノ入森林整備、の活動計画を提出し、どちらの計画も了承された。@の湿地整備は、近年参加者が少なく作業が捗っていない。保全作業により止水域の水生生物の生息環境が復元・維持されるので、協力をお願いする。なお、草堂入口湿地は下部の畦が大きく掘れて水が抜けている。修復は大がかりな作業になる。

6/28●第3回ホタル調査

7/ 5●第4回ホタル調査

7/11●市民協議会定例会議

(1)共同作業関係

    7/20共同作業の検討、7/13〜15炭焼き準備の検討

(2)ホタル調査体制の検討

(3)横沢入運営協議会(6/28開催)の報告と意見交換、その他

7/12●第5回ホタル調査

7/13〜15●市民協議会主催の炭焼き

       林試式1900型の炭焼きも2回目。今回は市民協議会主催。

<13日>9:00集合 炭窯移動、炭材詰込。10:45点火。15:00煙温度70℃。80℃まで行けば落ち着くのだが、ここからなかなか温度が上がらない。23:00でようやく8090℃。窯内に熱を貯めたいため煙突口を1/2塞ぐ。泊まりは4名。

      <14日>2:00には80100℃で順調。一安心して仮眠。5:00に起きると煙温度は70℃まで下がっている。あわてて4本の煙突を全開。8:00には煙温度8090℃に回復。煙突4本を回転移動して送風口と排煙口を付替え。送風機を移動しながら使用するが、移動の度に煙の色も変化。青くなった煙が白に戻ったり、窯内の空気の流れは複雑。1200型とは異なる難しさがある。11:30には煙温度150200℃、窯内360℃で、煙の状態も最終局面。11:45窯止め。逐次、草間さんの助言と協力があり、火入れ〜窯止めまで何とか25時間で終了。

      <15日>14:00窯出し。収量は276s。未炭化もなく前回とほぼ同様の収量。

参加者は、1313名(うち西多摩自然フォーラム5名)、147名(うち西多摩自然フォーラム3名)、159名(うち西多摩自然フォーラム3名)。

7/19●第6回ホタル調査

7/20●市民協議会共同作業(下流部横断水路の草刈)

下ノ川出合の西側部分。この時期になると、水路がツルヨシで覆われて水面が見えなくなってしまう。トンボやヘイケボタルの発生環境を維持するための草刈。参加者10名(うち西多摩自然フォーラム1名)。

 


 横   沢   入 

(久保田)

この間の活動と経過 前号ニュース(4/9発行)以降の市民協議会関係及び西多摩自然フォーラムの保全活動のみ

 

4/11●市民協議会定例会議

(1)共同作業関係

@4/20中央南側湿地のヨシ抜きの検討

         既にヤマトセンブリの産卵が始まっているので、産卵されているヨシが当日抜き取られることのないよう、ヨシ抜きの前段で産卵されているヨシに目印を付ける作業の段取りを検討。

(2)アライグマ捕獲調査の報告と意見交換

(3)その他

4/20●市民協議会共同作業(中央南側湿地のヨシ抜き)

午前は中央南側湿地のヨシ抜き。午後は外来植物(セイヨウタンポポとセリバヒエンソウ)の抜取り。セイヨウタンポポは拠点施設周辺と中央林道沿いで410本抜く。セリバヒエンソウは無数。参加者12名(うち西多摩自然フォーラム4名)。

4/27〜28●炭焼き

       都が購入した1900型移動窯を使った炭焼きを、西多摩自然フォーラム主催で実施。市民協議会からも有志が参加。279時に集合して、すぐに窯詰め開始。2時間かけて窯詰めを終え、11:00火入れ。煙突の出口は70℃位から、なかなか温度が上がらないまま、冷え込む中での泊まり込み。窯止め予定の翌28日昼になっても炭化はゆっくりと進行中。このままでは、もう一晩泊まるのかなという気配。草野さんのアドバイスを受けて、一気に温度上昇を図ることができ、何とか19:30で窯止め。所要時間は32時間30分。当初は29日に窯出しを予定していたが、29日では冷めきらないので5/3に延期して出炭。炭は270kg。未炭化もほとんどなくベターの出来栄えのナラ炭が出来た。参加者は27日9名(うち西多摩自然フォーラム5名)、28日8名(うち西多摩自然フォーラム5名)。

5/ 9●市民協議会定例会議

(1)共同作業関係

  @4/20中央南側湿地ヨシ抜きの総括

  A5/18下ノ川ヨシ抜き作業の検討

  B6/7ホタル調査ルート草刈の検討

(2)アライグマ対策会議について

(3)会計報告、その他

5/17●横沢入調整会議

タンボの会から、イノシシ被害防止対策として電気柵をタンボ全域に設置したいとする案が、多摩環境事務所に提出されたことから、設定された。多摩環、あきる野市、タンボの会、市民協議会による現地での調整会議。

8月上旬から11月上旬の設置が考えられている。高圧静電気のパルス波による電撃で、人身事故には至らないと言われているとのこと。

稼働時間は夕方の18:00から翌朝7:00までを予定しているとのこと。昼間は電気は流れていない。タンボの全域を囲む形になるが、太い畦の部分等は立ち入りに問題なしとのこと。柵は高さ40cm程度なので、跨いで入るのは容易とのこと。その旨の表示をはっきり行うよう指摘。また、宮田東沢手前の山裾のササ藪も、イノシシの隠れ場を極小化するために、刈りたいとの提案あり。

5/18●市民協議会共同作業(下ノ川湿地のクサヨシ・ヨシ抜き)

午前は下ノ川湿地のクサヨシ・ヨシ抜き。下ノ川下部のコバギボウシ群落の部分もコバギボウシを被覆している藪を除去。脇の流れも水面が表に出るよう藪を払った。

午後は中央林道南側沿いのセリバヒエンソウの抜取り。種が付く前に少しでも除去しようという作業。参加者8名(うち西多摩自然フォーラム2名)。

5/23●市民協議会定例会議

(1)共同作業関係

@5/18下ノ川クサヨシ・ヨシ抜きの報告

A6/9ホタル調査コース草刈の検討

(2)5/17多摩環との調整会議の報告と意見交換

(3)ホタル調査体制の検討

(4)その他

ホタル調査に参加を

ホタルの発生期も近づいてきました。今年も6月14日から7月26日まで計7回の調査を、市民協議会主催で実施します。5コースに分かれて、目視したゲンジボタル、ヘイケボタルの個体数を地図上にプロットします。初心者でも大丈夫です。

毎週金曜日で、集合は19:15拠点施設。21:00には終了します。雨天の場合は翌週月曜日に延期となります。毎回最低5人は必要ですが、多ければ多いほど精度が上がります。都合の付く日にご参加ください。

@6月14日(金)  A6月21日(金)  B6月28日(金)  C7月5日(金)

D7月12日(金)  E7月19日(金)  F7月26日(金)

 


 横   沢   入 

(久保田)

この間の活動と経過 前号ニュース(3/5発行)以降の市民協議会関係及び西多摩自然フォーラムの保全活動のみ

 

3/14●市民協議会定例会議

(1)共同作業関係

3/16下ノ川下部のヨシ刈りの検討

(2)2013年度共同作業計画の検討

   市民協議会の2013年度共同作業の年間計画もほぼまとまった。

(3)ホタル調査計画の検討

   今年度は、6/14から毎週金曜日(予備日は翌週月曜日)で7/26まで、計7  

   回実施することとなった。

(4)その他

3/16●市民協議会共同作業(下ノ川下部のヨシ刈りと畦の補強)

午前は下ノ川下部のヨシ刈り。午後は弱くなっている畦の補強。参加者11名(うち西多摩自然フォーラム4名)。

3/20●炭焼き用の炭材づくりと草堂入口湿地のヤナギ除伐

      都が購入した1900型移動窯を使った炭焼きに向けて炭材づくりを西多摩自然フォーラムで実施。1200型で何度も経験している中抜き2段での使用を考えていたが、1900型は2段での使用は不可能なことが判明。そうなると3段でやるしかない。容量は計算上約4.2m31200型は約 1.6m3なので2.6倍。都が購入した薪割機を使って炭材づくり。1窯分の炭材づくりを完了。参加者9名。

      草堂入口湿地のヤナギ除伐も併せて行った。

3/28●市民協議会定例会議

(1)共同作業関係

@3/16下ノ川下部のヨシ刈りの報告

A2013年度共同作業担当者の割振り

(2)アライグマ捕獲調査の報告と意見交換

(3)その他




東京都レッドリスト2010年版と横沢入の動植物<その1>動物編T

 

 

 

 

 

 

 

久保田繁男

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「東京都の保護上重要な野生生物種(1998年版)」が発行されてから10年余が経過したが、このたび「東京都の保護上重要な野生生物種(本土部)〜東京都レッドリスト〜2010年版」が発行された。1998年版では掲載されなかった昆虫類(ヘビトンボ目、アミメカゲロウ目、ハチ目、ハエ目、ガ類の一部)、甲殻類、クモ類、貝類も新たに含まれている。対象種やランク付けが前回とは変更されているケースも多い。                          

 東京都ランク(区部、北多摩、南多摩、西多摩)と環境省ランクに分けられている。環境省ランクは国レベルのランク。東京都の各ブロックのランクは、各ブロックレベルのランク。昆虫、甲殻類、クモ類、貝類では、東京都ランクの中に「本土部」の項が設けられている。

 東京都は都市化が進んだため、区部や北多摩では絶滅または絶滅危惧の状態にあるが、西多摩には普通に生息していて、西多摩のランクは「ランク外(○)」だが本土部ランクでは絶滅が危惧される扱いとなっている種も多い。西多摩では現在普通に見られるが、環境の変化次第では先々どうなるか危惧される種であることから、東京都レベルで高い評価がされている種である。

 横沢入に生息する動植物のうち、今回の2010年版に登載された種について紹介する。抽出したのは、東京都ランクの西多摩、本土部、環境省ランクのいずれかで絶滅危惧のランク付けがされた種に限っている。なお、鳥類、クモ類、貝類、及び植物は今回は除外している。改めて紹介したい。

<カテゴリー区分と基本概念>

絶滅危惧T類

CR+EN

現在の状態をもたらした圧迫要因が引き続き作用する場合、野生での存続が困難なもの

  絶滅危惧TA

CR

ごく近い将来における野生での絶滅の危険性が極めて高いもの

  絶滅危惧TB

EN

TA類ほどではないが、近い将来における野生での絶滅の危険性が高いもの

絶滅危惧U類

VU

現在の状態をもたらした圧迫要因が引き続き作用する場合、近い将来「絶滅危惧T類」のランクに移行することが確実と考えられるもの

準絶滅危惧

NT

現時点での絶滅危険度は小さいが、生息条件の変化によっては「絶滅危惧」として上位ランクに移行する要素を有するもの

情報不足

DD

環境条件の変化によって、容易に絶滅危惧のカテゴリーに移行する属性を有しているが、生息状況をはじめとして、ランクを判定するに足る情報が得られていないもの

留意種

現時点では絶滅のおそれはないと判断されるため、上記カテゴリーには該当しないものの、次の@〜Gの選定理由のいずれかに該当し、留意が必要と考えられるもの       「選定理由省略」

ランク外

当該地域で生育・生息が確認されているが、上記カテゴリーに該当しないものの

 

哺乳類

 

昆虫類

 

東京都ランク

環境省

 

 

 

西多摩

 

ランク

 

<トンボ目>

 

 

 

カヤネズミ

VU

 

 

 

 

東京都ランク

環境省

 

 

 

 

 

 

西多摩

本土部

ランク

爬虫類

 

 

 

 

モートンイトトンボ

CR

CR

NT

 

東京都ランク

環境省

 

キイトトンボ

EN

EN

 

 

西多摩

 

ランク

 

オオイトトンボ

VU

EN

 

*ニホントカゲ

NT

 

 

 

*モノサシトンボ

DD

DD

 

ニホンカナヘビ

NT

 

 

 

*オツネントンボ

NT

VU

 

ジムグリ

NT

 

 

 

ホソミオツネントンボ

NT

 

タカチホヘビ

NT

 

 

 

ヤマサナエ

VU

EN

 

アオダイショウ

NT

 

 

 

サラサヤンマ

VU

EN

 

シマヘビ

NT

 

 

 

コシボソヤンマ

VU

EN

 

ヒバカリ

NT

 

 

 

*ルリボシヤンマ

NT

NT

 

シロマダラ

NT

 

 

 

ハラビロトンボ

NT

NT

 

ヤマカガシ

VU

 

 

 

シオヤトンボ

NT

 

ニホンマムシ

EN

 

 

 

ヨツボシトンボ

VU

EN

 

 

 

 

 

 

ヒメアカネ

NT

VU

 

両生類

 

 

 

 

 

 

 

 

 

東京都ランク

環境省

 

<バッタ目>

 

 

 

 

西多摩

 

ランク

 

ヤチスズ

DD

DD

 

トウキョウサンショウウオ

EN

 

VU

 

タンボコオロギ

DD

DD

 

アカハライモリ

EN

 

NT

 

 

 

 

 

ニホンアマガエル

NT

 

 

 

<カメムシ目>

 

 

 

トウキョウダルマガエル

VU

 

NT

 

ハルゼミ

EN

EN

 

ツチガエル

VU

 

 

 

 

 

 

 

ニホンアカガエル

VU

 

 

 

<ヘビトンボ目>

 

 

 

ヤマアカガエル

NT

 

 

 

ヤマトセンブリ

CR

CR

DD

シュレーゲルアオガエル

NT

 

 

 

ネグロセンブリ

DD

DD

 

モリアオガエル

NT

 

 

 

 

 

 

 

カジカガエル

NT

 

 

 

<コウチュウ目>

 

 

 

 

 

 

 

 

アシミゾヒメヒラタゴミムシ

NT

VU

 

淡水魚類

 

 

 

 

ミズスマシ

NT

VU

 

 

東京都ランク

環境省

 

アカマダラコガネ

DD

 

西多摩

 

ランク

 

ウバタマムシ

NT

NT

 

ホトケドジョウ

VU

 

EN

 

ヘイケボタル

NT

NT

 

*この他にアブラハヤが西多摩で絶滅危惧TA類(CR)となっている。これは、外来種タカハヤとの交雑又は種間競争による置き換わりが生じている可能性があるためとされている。横沢入で放流された国内外来種としてのアブラハヤを駆除することに問題はないと思われる。要確認。

 

ツヤケシハナカミキリ

NT

 

 

ツマグロハナカミキリ

NT

 

 

ムネアカクロハナカミキリ

NT

 

 

ミヤマカミキリ

NT

 

 

ホタルカミキリ

NT

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<ハエ目>

 

 

 

 

 

 

 

 

ミカドガガンボ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<チョウ目チョウ類>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

東京都ランク

環境省

 

 

 

西多摩

本土部

ランク

 

 

ウラギンスジヒョウモン

CR+EN

CR+EN

NT

 

 

オオミスジ

DD

DD

 

 

 

オオムラサキ

NT

 

 

ホソバセセリ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<チョウ目ガ類>

 

 

 

 

 

 

 

 

イボタガ

VU

VU

 

 

 

 

 

 

*ガ類のリストには7種が登載されている。日本には約5000種の蛾類が生息するといわれており、ガ類全般を対象とする検討は困難なことから、今回は東京都から絶滅した3種とイボタガ科、ヤママユガ科に限定して検討した結果である。横沢入からはイチモジヒメヨトウ、カギモンハナオイアツバ、ガマヨトウ等の希少種が確認されているが、今回は検討対象になっていない。今後、検討対象が広がるとリスト登載種が大幅に増えることは確実である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

甲殻類

 

 

 

 

 

 

 

 

 

東京都ランク

環境省

 

 

 

 

 

 

西多摩

本土部

ランク

 

 

 

 

 

サワガニ

 

 

 

 

 

 

*理由は「清流にすむカニであるが、低地では生息環境が失われた地域が多く、山間部では樹木の伐採、倒木の放置などにより良好な生息地が狭められつつあるため。」*この他にテナガエビ科4種、ヌマエビ科1種が留意種としてリストに入っているが、横沢入に生息する種がいるのか知識がないので省略した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




調査名  西多摩自然フォーラム 水辺の生き物調査                        
調査日 2010年4月25日
天候 晴れ
  調査区域 ゾーンA-a     ゾーンA-b     ゾーンB-a     ゾーンB-b     ゾーンC-a     ゾーンC-b     ゾーンD-a     ゾーンD-b    
  種名 確認数     確認数     確認数     確認数     確認数     確認数     確認数     確認数    
魚類 ホトケドジョウ                                
  マドジョウ     6     3     9     3     1     2     8     9
  アブラハヤ                       1     27     11     9      
   
昆虫 オジロサナエ 3 3 1 2 5 2   7 3 1 27 5   6 1   1       2      
  ダビドサナエ 8 5 2 3 1 1 2 3 1   4 7 4     2                
  ヤマサナエ           1 3 2 3 6 12 2   2 2       6 1   1 1  
  オニヤンマ 1 5 2 3 46 1 4 3 2 6 14   2 4     2   2 4 1 1   1
  ミルンヤンマ 14 3 7     1 3       1     6     1     3 1      
  クロスジギンヤンマ                                           3    
  コシボソヤンマ                   5 2   2                      
  アサヒナカワトンボ 4     1     13     4     5                      
  ヒメフタオカゲロウ     2     3     1     2     12     2     1     1
  コカゲロウs.p.     11                                          
  シロタニガワカゲロウ                       9     5     3     1      
  クロタニガワカゲロウ                       1                        
  モンカゲロウ           1           9     51     6     2      
  フタスジモンカゲロウ     73     18     7     1     11     1     16      
  ヒラタカゲロウ     3                                          
  チラカゲロウ           1                 9     4            
  ヤマトクロスジヘビトンボ                       2     5           1      
  オオヤマカワゲラ                             3                  
  フタツメカワゲラ属s.p.     21     5     6     3     多数     4     9      
  オナシカワゲラ           1           1                 2      
  セアカアメンボ                                         1      
  マツモムシ           1                                   2
  ミズカマキリ                                               1
  コバントビケラ     1                                          
  トビイロトビケラ                                   1            
  シマトビケラs.p.     1     1           1     1                  
  ヒメゲンゴロウ     1     1                                    
  ヒメガムシ                                               1
  ヒラタドロムシ     1                                          
  ゲンジボタル                 1     1                        
  ガガンボs.p.     2           1           1                  
両生類 ニホンアカガエル                                          
  ヤマアカガエル                                              
  シュレーゲルアオガエル                                              
  アカハライモリ                                              
  トウキョウサンショウウオ幼生                                              
その他 サワガニ                                          
  アメリカザリガニ                                            
  ウマビル                                              
  ミズムシ                                        
  カワニナ                                      
  *ホトケドジョウの個体数については、保護の観点より非公開としている





特定外来生物・アライグマによる横沢入里山保全地域の生態系への被害防止についての要望書


平成22年3月4日

東京都多摩環境事務所 所長殿 東京都環境局 局長殿

西多摩自然フォーラム      (代表 久保田繁男)
トウキョウサンショウウオ研究会 (事務局 川上洋一)
横沢入里山管理市民協議会    (世話人 内山孝男)
NPO法人横沢入タンボの会   (理事長 中村義明)


東京都で第一号の里山保全地域に指定された横沢入(東京都あきる野市横沢入)は、環境省や東京都のレッドデータブック掲載種を含む、多くの両生類の生息が確認されています( 添付資料1 )。
今回、私たち西多摩自然フォーラムによる調査の結果、「特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律」で指定された特定外来生物アライグマにより、多くの両生類が食害されている事が明らかになりました。
本年2月14日、21日に行われた調査では、産卵期をむかえているヤマアカガエルの死体が計40個体確認され、いずれもアライグマによる捕食の特徴が表われている事に加え、付近では多数のアライグマの足跡が見つかりました。
さらに2月19日には、被害の現場近くに設置されたセンサーカメラにより、アライグマ1頭が撮影されています( 添付資料5 )。
アライグマによる両生類の食害は、ここ数年、西多摩の各地で拡大している事が確認されており、とくに環境省により絶滅危惧II類に指定されているトウキョウサンショウウオに対しては、産卵期に多くの成体が集中的に捕食され激減したと考えられる生息地も多く、深刻な影響が明らかになっています( 添付資料5 )。
1998年の環境庁(当時)による「種の多様性調査」ならびに2008年のトウキョウサンショウウオ研究会による都内全域調査により、横沢入のある伊奈丘陵が都内最大級の生息地である事が確認されていますが、このままアライグマの食害を放置した場合、他の生息地と同様の個体群の激減が懸念されます( 添付資料2・3 )。
また、たとえ絶滅危惧種ではなくても、食物連鎖の底辺で多くの在来肉食動物の生活を支えている両生類の減少は、横沢入の生態系全体の崩壊を招く可能性が大きいと言っても過言ではありません。
さらに横沢入周辺では確認されていませんが、他地域では野鳥の卵やヒナ、ホタルのエサとなるカワニナなどの水生生物に対する食害も発生しており、今後は同様の被害も予想されます。
東京都に隣接する神奈川県、埼玉県、千葉県が、外来生物法(略称)に基づき、生態系に係る被害の防止を第一の目的にアライグマ防除を積極的に行っているのに対し、残念ながら東京都は鳥獣保護法(略称)に基づく有害鳥獣駆除により、農作物被害の出た一部の自治体において個別に行われているに過ぎません。
神奈川県など、先行して外来生物法(略称)に基づくアライグマの捕獲を徹底して行っている地方公共団体では、生物多様性や生態系の回復が顕著に現れ、対策効果の高さを示しています( 添付資料4 )。

以上の点を踏まえ、指定外来生物アライグマの食害により横沢入の生態系が壊滅的な被害を受ける事の無いよう、以下の3点を要望致します。

1.両生類の繁殖期に当たる2010年春季から、横沢入においてアライグマの捕獲を行って下さい。
2.横沢入に侵入するアライグマの根本的防除のための計画を立てて下さい。
3.捕獲の実施ならびに計画策定の際は、事前にご連絡下さい。併せて、意見交換の場を設けて下さい。
連絡先
西多摩自然フォーラム・久保田繁男 青梅市日向和田2-310-3

トウキョウサンショウウオ研究会・川上洋一 あきる野市平沢473-6

添付資料(PDF)




2005年活動状況
4月30日  横沢入水生生物調査観察会
天気に恵まれ、たくさんの参加者がありました。
雨が少なくて、気温が低めのため、今年は少し生物暦が遅れています。

7月16日(土)   草刈り
7月16日(土)、横沢入里山管理市民協議会と共同で、猛暑の中 草刈りが行われました。
夏草が生い茂ってほとんど道が見えなかったのが、
大鎌で刈っていくうちにだんだんきれいになってきました。

美しい横沢入の風景 夏の王者カブトムシがヤナギの樹液に来ていました。

小さなゴイシシジミが夕方になるとたくさん飛び始めました。 かわいらしいピンク色の蛾が草の陰に隠れていました。


9月18日(日)   草刈り
どこから手をつけていいのやら… いっせいに作業開始です
ススキやカナムグラが生い茂ってすごいことになっているね つわものどもの夢のあと・・









帰りの山道でヘビを見つけました。
午後は湿地の草刈り。暑くて汗びっしょり。
はやく麦酒が飲みたい〜



これまでの活動
2001年 4/28 水辺の生き物観察会
2000年 8/26 あきる野市・JRが開発を断念
7/8 ホタルの観察会 
5/7 水辺の生き物観察会
1999年 トンボ類 オニヤンマ・オジロサナエ・ヤマサナエ・ミルンヤンマ・ヒガシカワトンボ・シオカラトンボ・シオヤトンボ
その他の昆虫 ヤマトクロスジヘビトンボ・フタスジモンカゲロウ・オナシカワゲラ・ヒメフタオカゲロウ・ガガンボ
両生類 トウキョウサンショウウオ・イモリ・ヤマアカガエル・ニホンアカガエル・シュレーゲルアオガエル
魚類 ホトケドジョウ
貝類 カワニナ
甲殻類 サワガニ
その他 ミズムシ・オカフナムシ・プラナリア・イトミミズ
1998年 横沢入ホタル観察会実施。草刈りの提起のきっかけに。
秋留台整備計画東京都が凍結
宮田の入りの赤道整備
1997年 横沢入オオタカ調査プロジェクト開始
1995年 あきる野市を加えた土地利用検討委員会発足
1994年 水辺の生き物観察会スタート
『五日市町横沢入地区自然環境調査検討委員会』に参加
1993年 オオムラサキ越冬幼虫調査・トウキョウサンショウウオ生息地調査一斉開始
1992年 横沢入ネイチャリングフェスタ開催 約250名参加
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